北原白秋、五十音
水馬(あめんぼ)赤いな、アイウエオ。
浮藻(うきも)に小海老もおよいでる。柿の木栗の木、カキクケコ。
啄木鳥(きつつき)こつこつ枯けやき。大角豆(ささげ)に酢をかけ、サシスセソ。
その魚浅瀬で刺しました。立ちましょラッパで、タチツテト。
トテトテタッタと飛び立った。なめくじのろのろ、ナニヌネノ。
納戸(なんど )にぬめってなにねばる。鳩ぽっぽほろほろ、ハヒフヘホ。
日向(ひなた)のお部屋にゃ笛を吹く。蝸牛(まいまい)螺子巻(ねじまき) 、マミムメモ。
梅の実落ちても見もしまい。焼栗ゆで栗、ヤイユエヨ。
山田に灯につく宵の家。雷鳥は寒かろ、ラリルレロ。
蓮華が咲いたら瑠璃の鳥。わいわいわっしょい、ワイウエヲ。
植木屋井戸換えお祭りだ。
「北原白秋、五十音」は現役時代に子ども達と一緒に、発音の練習を兼ねてことば遊びをして楽しみました。
六月八日、四十五年間続く学友四人組で、太宰府天満宮参拝を致しました。
近くの由緒ある所を散策し、せせらぎに泳ぐ、あめんぼを見つけました。
「水馬(あめんぼ)、赤いな、アイウエオ。
浮藻(うきも)に、小海老(こえび)も、およいでる」
と、あめんぼを懐かしく観ながら、北原白秋五十音を、学友と自然に朗唱していました。