卯月の花は熊野の桜

春は桜。

以前にもご紹介した卯月のお茶盌です。

能楽十二曲の内の熊野です。

能楽十二曲の内の卯月の茶盌は熊野

今は亡き園田宗柳先生を思い出します。

良い師に恵まれ、良いお道具に恵まれました。

四月の桜

今日は2017年4月2日。4月最初の日曜日です。

桜の花を見たいと思って、近所の池の畔の山桜を観に行きました。

まだ5分咲きでした。

春は桜。

桜の薄茶器を箱から出して、その美しさにしばしみとれた日曜日です。

桜の薄茶器

わが家の縁側でお花見をしました。

桜の薄茶器

 

 

能楽十二曲の卯月は熊野

四月のお茶碗は熊野です。
「熊野」という能仕舞をテーマにした茶椀です。

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立ち出て
峰の雲、
花やあらぬ
初桜の
祇園林、
下河原の絵

平宗盛に因んだ物語に歌が添えてありました。

いかにせん
都の春も
惜しけれど
馴れし東の
花や散るらん

美しい花の都を舞台に
老母の身を気遣いながら舞う
麗人の姿を憶び美しい桜咲く
東山の連峰が描かれています。

四月にはこの茶碗で一服差し上げます。

お菓子は頂き物で、
京都南禅寺、菓匠、清閑院の作。
銘は「雅車」です。

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ここにも日本の歴史と優雅な文化を見ることができます。

 

桜の花と春のお軸

春の軸を掛けて、百人一首を詠んでいます。

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世の中に
たえて桜のなかりせば、
春のこころは
のどけからまし

在原業平の一首です。

急に暖かくなったので、
三池公園の桜の花が一度に開きました。

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百人一首から、桜にちなんだ歌を3首。

第61首

いにしへの
奈良の都の八重桜
けふ九重に匂ひぬるかな

伊勢大輔(いせのたいふ)

第66首

もろともに
あはれと思へ山桜
花よりほかに知る人もなし

大僧正行尊(だいそうじゃうぎゃうそん)

第73首

高砂の
尾上の桜咲きにけり
外山の霞立たずもあらなむ

権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)

毎月一回、朗読を学んでいます。
百人一首の大意の言葉のイントネーションや
アクセントを修正してもらいますが、中々上手くいきません。

時々、先生から

「完璧!」

というお言葉を頂戴しても、 内心では納得できません。

朗読を学び始めて5年になりますが、
難しいので長続きしているのかも知れません。

百人一首は昨年の7月からですが、
四季折々の自然を愛でて詠む楽しさがあります。

古の雅な人びとを連想しながら、
心の豊かさや情景の美しさ、
素直な表現と鋭い感性に多くを学んでいます。

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