香を焚いて雨を聴く

思い出のお軸と香炉があります。

今、床の間に飾ってあるお軸は、

焚香聴雨

です。

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市内に松屋デパートがあった頃、
北京大学の満暮(まんぼ)氏に頼んで書いて頂いたものです。

室内で過ごすことの多い梅雨は、
「香を焚いて雨を聴く」のにふさわしい季節です。

お軸と一緒に床の間に飾ってあるのは白磁の香炉です。

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亡き祖母青木コハキは香が好きでした。
慈愛深く、スケールの大きい明治生まれの祖母でした。
九十六歳迄久福木で一人で留守番をしながら、私を励ましてくれました。

病床でも気丈に独りで久福木の家を守っていましたので、
毎日、勤めから帰ると、その日によって白檀や沈香、伽羅を焚いて、
私も一緒に一日の疲れを癒していました。

心の徳を遺した女性でした。
祖母との良き思い出を生かしながら田舎暮らしをしています。

雨の日の蹲

雨の日の蹲

良師良友の思い出

みどり保育園の初代園長、故青木コハキ
昭和三年に子女教育の学校を建てました。

”米寿の頃の青木コハキ”

戦後、路頭に迷う子供たちを見かねて、
昭和二十五年に保育園に切り替えました。

縁戚から嫁いだ私は、緑保育園の
十周年の時から初代の園長を支えました。

初代園長とは親戚だったこともあり、
私は皆さんから可愛がられました。

保育園での現場主義を通したお陰で、
色々な体験ができて、充実した時を過ごすことができました。

また、保育園関係以外の方とも、
お付き合いを通して、多くを学ばせていただきました。

祖母の後輩にあたる茶道師範の園田リウ先生と一緒に、
自宅でお茶亊をした事もありました。

”茶道師範園田リウ先生と自宅の庭で”

園田先生からお誘いを受けて、
女性の奉仕団体ソロプチミストの方ともお付き合いしました。

”ソロプチミストのお茶会で”

よき師、よき友に恵まれて幸せだったと思います。