茶道師範の二人目の先生から戴いた百合の花の苗を
土手に植えていたら、今年も咲きました。
雨上がりの百合の花は輝くほどに美しく、
故人を偲びながら、
ありがとう。
と、つい言葉かけしました。
当時、稽古日には、何時も心待ちにして下さり、
お稽古よりも、先生のお話しを聴く事が多かったように思います。
先生は俳人でもあり、
床の軸と花入れ、茶花、茶道具にも、
もったいない程のものを弟子達に使われました。
なるべく本物で、手慣れる事が大切。
と話されていました。
格調高い本物だけが持つ良さを通して、茶道の精神を学びました。
雨上がりの百合の花は、
今は亡き師の姿そのもののように思われました。