我が家の庭には愉快な仲間達がいます。
夫が生きていた頃には、山からタヌキが降りてきて、夫の草履を綺麗に重ねてイタズラをしていました。
いたずら者が姿を見せなくなった今は、徳利を下げた信楽焼のタヌキが、大きなお腹を見せながら笑っています。 かれこれ20年ほど前に、大阪の甥が信楽に旅行した時のお土産に持ってきてくれました。
狸と並ぶようにして、空泉水の石の上には、八女の灯篭屋さんから戴いた苔むした蛙がちょこんと座っています。
我が家の亀石も、すっかりお化けのようになりました。
奥には裏千家お家元十五世(鵬雲斎、玄秀宗室)直筆の茶筅塚が有ります。
何れも、思い出のある物ばかりです。
庭の手入れが好きなのも、思い出があるからでしょう。
梅雨期の十日、我流で躑躅(つつじ)と柘植(つげ)の剪定を済ませました。
急に暑くなったので、タヌキを見ながら、無理をせずに夏仕度です。