弥生三月。
日差しも明るくなったので、
今日は縁側で一服しました。
主菓子は宗家「源吉兆庵」の春菜花。
先月、九十三歳の伯母上から頂いた
真心のこもったお菓子 です。
菜の花色の源吉兆庵の包みには、
こんな言葉が添えられていました。
暖かい光が心地よく、
穏やかな風がそっと頬を撫でる、うららかな春。ひらひらと舞う蝶を追いかければ、
辺り一面を彩る菜の花畑。春のひとときをイメージし、
柔らかい求肥で、上品な甘さの黄味あんを包み、
二色のカステラそぼろをまぶした
ふんわりと優しい甘さのお菓子をおつくりしました。
日本の優雅な文化を想います。
老舗の心意気が伝わってくる銘菓でした。
三月の茶碗は能楽十二曲から「西王母」です。
百人一首の朗読を指導してくださる先生は
茶道もなさるので、春菜花を一竿お福分けしました。
やはり茶道をなさるお嬢様様がお喜びになったようで、
先生からのお礼状は陽春を思わせる綺麗な絵葉書でした。