語り聞かせがこころを育てる

子どもの聴覚は鋭いので、
小さい子ども程、ゆっくり、優しく、小さい声で、
美しいことばで表現したり、伝える工夫がいります。

音楽家の故大場善一先生は、

小さい子ども達を、世界に通ずる名曲で包んであげなさい。

と、指導してくださいました。

日本は品性、品格を重んずる静の文化を持った民族ですよ。

言葉もおなじですよ。

と嗜められました。

子どもと一緒になって言葉遊びを楽しみましょう。

インディアンの教え

現役時代に、保護者へ伝えたものです。

ご参考までに。

批判ばかり受けて育った子は、非難ばかりします。

敵意に満ちた中で育った子は、誰とでも戦います。

ひやかしを受けて育った子は、はにかみ屋になります。

ねたみを受けて育った子は、いつも悪い事をしている様な気持ちになります。

心が寛大な人の中で育った子は、我慢強くなります。

励ましを受けて育った子は、自信をもちます。

褒められる中で育った子は、いつも感謝することを知ります。

公明正大な中で育った子は、正義心を持ちます。

思いやりの中で育った子は、信仰心を持ちます。

人に認めてもらえる中で育った子は、自分を大事にします。

仲間の愛の中で育った子は、世界に愛を見つけます。

聖徳太子に学ぶ

聖徳太子の十七条憲法は、
和(やわらぎ)の精神を基とした
人の則る(のっとる)べき道徳を示したものです。

和をもって貴しとなす。

和を貴び争いをやめよ。

みんなが仲良く争う事のないようにせよ。

官位十二階

官位とは、冠によって表示された位階のことです。

冠位十二階は、冠位の最初のもので、
聖徳太子が制定したものです。

冠名は、儒教の徳目を参考に、
徳、仁、礼、信、義、智とし、
各々を大小に分けて十二階としました。

道徳、徳性、人徳、美徳。

思いやり、慈しみ。

儀礼、社会の秩序を保つ為の生活規範。

信義、忠信、言をたがえないこと。

正義、義務、人間が行うべき筋みち。

物事を理解し、是非、善悪を見分けるこころ。

徳ー紫。

仁ー青。

礼ー赤。

信ー黄色。

義ー白。

智ー黒。

子どもは、色で覚えます。

日本語を通して精神文化を

現役時代は子どもたちと共に学びました。

優れた音楽や日本の茶道が、
自然に感覚を通して養われるように、
日本語の優れた作品も、出来るだけ早い時期に、
最高のものに出会う機会を与えたいと思いました。

豊かな感性を育みながら、
日本人としての精神文化を伝えたいと思いました。

一度身につけば、生涯を支える力となることでしょう。
子供たちは自己確立し、学び通すであろうと思います。

ゆっくり、優しく、懇切丁寧に、
根気と努力と忍耐で以って、
子ども達と真剣に向き合いました。

子どもから学ぶ姿勢こそ、
己を磨くことになると思いました。

乳幼児期は、
感情と感性を育てる最も大切な時期です。

ゆっくり、優しく、懇切丁寧にかかわってゆく
保護者や指導者には根気と努力と忍耐がいります。

明治生まれの親や教師には、
気骨で、節度があったように思います。

人様や社会に迷惑をかけてはいけない。

言うは易く、行うは難し。

身を慎みなさい。

日本の四季折々の自然の美しさや、
歴史上の人物の教え、諺、俳句等を、
さらりと一言伝えた後は、
無言で子ども達へ考えさせる知恵をもっていました。

明治の人達や先哲の深さを思い出す度に、
我が身の在り方を考えさせられます。

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偶成ー朱熹

現役時代は、中学生の保育実習の受け入れをしていました。
子ども達に教えていた偶成を中学生に手渡すと、
彼らは次の日までに覚えてきて、姿勢を正して子ども達の前で、
声を揃えて朗誦してくれました。 子供同士で学ぶ良い機会でした。

少年老い易く学成り難し

一寸の光陰軽んずべからず

未ださめず池塘春草の夢

階前のご葉已に秋声

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