久留米石橋文化センターでのサプライズ

土曜日は、思いがけず、久留米文化センターで、
友人から少々早い誕生祝いをしてもらいました。

70歳を過ぎた友達四人組で、
西鉄電車に乗って「秋のプチ旅」に出かけました。

石橋文化センター内の花々と、石橋美術館の芸術作品と、
楽水亭の「薔薇の花御膳」を愉しむ旅です。

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無言でも、お互いに心が通じ合い、
遠慮無く透き通った間柄の四人組です。

オススメの「花と美術館散策切符」を求め、
子どもの遠足気分で、歓び勇んで出発しました。

石橋文化センターは、手入れの行き届いた庭でした。
天まで見上げる銀杏の美しさ、至る処の借景の素晴らしさ、
精魂込めて造られた菊花展、薔薇園では馨しい薫り。

石橋美術館では、そのコレクションから
今回は「8人の作家たち」に心踊らされました。

鑑賞の合間に、時折休憩して、
ガラスを通して観る外景も、秋の芸術作品でした。

68歳まで、雄渾の山頂、北アルプスの山々に登った
親友のルミ子さんは、計画も進め方も上手です。

4人の内2人は老々介護組です。
お疲れ様の友を思い、お互いに英気を取り戻す為の
日帰り旅行でしたが、私の方が却って御世話になりました。

楽水亭では、薔薇の花をあしらった楽水御膳と、
ルミ子さんが特別に注文してくれたケーキに感激。

人の心と技と、自然界の花と芸術品を堪能し、
友の何処までも優しい心遣いに感謝した小旅行でした。

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柘榴(ざくろ)の想い出

親友のルミ子さんが、自宅の庭先の柘榴に、
きれいな落ち葉と、道ばたに咲く可憐な花を添えて
持って来て下さいました。

柘榴は、白い花も朱色の花も、可愛いハッキリした形で、
緑の葉との調和が良くて、私の好きな花です。

保育園の園庭の隅に白色の柘榴を植えていました。
梅雨時には、花を活けて楽しみ、
秋になると、はじけた柘榴の実を、
子ども達と一緒に収穫しては、
色紙に竹ペンで柘榴の観察画を描かせました。

描いた竹ペン画の上から薄い絵の具でひと筆入れて、
自分の名前も入れてできあがり。

子供達一人一人の作品は、
幾ら見ても飽きない傑作品でした。

部屋一杯に展示して、

芸術の秋!

と言って、私は喜びました。

絵画の後は、
柘榴の一粒一粒を皆んなで分けて、
口に入れて、味わいました。

子供達の興味津々の体験の言葉に、
私は何時も、子どもの目、子どもの心を感じ取り、
子ども達の心理を学んでいました。

四季折々の自然の中で、
子どもと一緒になって遊び、笑い、心を育てる。

一期一会の大切な時間が欲しいのが、
子供達のような気がします。

現役時代は、その時その時を活かして、
保育の展開を試みて実銭しました。

子供達の喜ぶ姿が、何よりの
良い評価だと思っていました。

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立冬に冬瓜

親友のルミ子さんや、現役時代の祖父母さんが、
季節の物をよく届けてくださいます。

私の留守の時は、
門扉にぶら下げてあったり、
玄関先に置いてあります。

先日いただいた見事にたわわに実った大きな枝付きの柿は、
壺に活ければ芸術品でした。

私が感動して、玄関に置いていましたら、
次の来客が見えて、余りの美しさに感動されたので、
私も嬉しくなって、その方へ枝ごと差し上げました。

福は、お福分けするもの。

次々と誰かが福を届けて下さる山の家です。

写真は、枝からこぼれた柿の実と冬瓜です。

「冬瓜は余り食べた事が無い。」とおっしやるご近所の方々へ、
あごだしの薄味にして、自作の豚味噌を添えて配りました。

田舎暮しにも慣れて、
四季折々の自然の恵みを大切にいただいています。

今を大切にする人々の、細やかで温かくて優しい心遣い。
人との繫がりも自然で、ありがたいものです。

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十一月の茶道、一人稽古の道具組

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紅葉狩りの茶碗には、

時雨を急ぐ
紅葉狩り
深き山路を尋ねし。

とあります。

薄茶器(棗)は枇杷に千鳥の画に洗い朱塗の丸棗です。

十一月になると、
黄色を帯びた小さな白色五弁の枇杷の花が
かたまりのように咲きます。

目立たない寂しげな花ですが、
良い香りを放ちます。

遠くで千鳥が三羽飛んでいます。
俳句では千鳥は冬の季語だそうです。

千鳥の鳴く声が夜の寒さを感じさせる
晩秋の光景です。

茶道には、四季折々の日本古来の優雅な文化が有ります。

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文化の日は恩師の寂茶碗でお茶一服。

平成三年の秋に福岡養成所時代の恩師である中野忠先生から、
勲三等旭日綬章受章記念の文箱を頂きました。

更に、先生の手造りの抹茶茶碗二種も頂きました。
白い茶碗はと命名し、もう一つにはと名付けました。

写真はです。

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閑寂味の洗練されて純芸術化されたものを感じます。

先生は福岡教育大学付属幼稚園の初代園長も勤められたので、
同じく幼児教育に携わる好みとして、卒業後も色々とご指導頂きました。

公立では難しい事でも、
私立保育園ならば存分人の教育が出来る。
よろしく頼む。

と私に託されました。

いただいた言葉が沢山有ります。

保育園創立五十周年記念の時は

祝して、みどり園、お芽出度く、

五十年の歩み、長くも短かし、

巣立つ子らは村街の、いずこかにあって、

日の本の柱となる。

新緑みづみづしさ、匂う如くに、

幼かりし頃の教えの、きびしさ、やさしさ、

人の心の基を養い、人の人たる魂で、

人類和平の、大理想を追う。

2000年、中野忠

私が現役時代に先生からいただいた言葉です。

教師、保育士は全てにプロを目指しなさい、
そして、全ゆる子ども達を相手に、全ゆる方法で、
子ども達を育てなさい。その為には常に
自己の魂を磨きなさい。技をつけなさい。

2001年にいただいたものは、病床よりの色紙でした。

新世紀、
師魂が磨かれて、
人が育ち、共生楽土。
2001年元旦。中野忠。

良き師に出会い良き学びを得たことは、
後に続く人達へ継承する役目も含まれています。

養成所同期の保育園園長の友人へも、
先生の言葉を書いて贈りました。