京人形師の片岡光春氏を偲ぶ

先週末は雷雨でした。
猛暑も一段落して、日中の蝉の声にも夏の終わりを感じるようになりました。
日没後は心地よい鈴虫の音が聞こえてくるようになりました。

そろそろ重陽の節句です。
文化の秋も近づいてきました。

猛暑の続く中、先週は京都の片岡行雄氏から残暑見舞いが届きました。
片岡氏とは先代の京人形師、片岡光春氏の頃からのお付き合いです。
先代に作って戴いた武者人形の写真を、このブログでご覧になったとの事でした。

前にもご紹介した京都から九州下りした我が家の武者人形です。

京人形師「片岡光春」作の武者人形

京人形師「片岡光春」作の武者人形

片岡光春氏に一年掛けて作って頂いた武者人形です。
名工の魂が入った作品は観る人の心を揺さぶります。

その当時ですら材料の一つ一つを造る名工者の数が減り、作品が出来にくい時代であったと聞き及んでいましたから、大変貴重な武者人形です。

日本の伝統文化に触れる機会を幼少期に与えたいと思い、光春人形師による「武者人形」を、現役時代は毎年五月の節句の時期に保育園の子供達に観賞させていました。

今はブログで武者人形の写真を、このような形でご紹介しています。

片岡氏からのお手紙には、今年の5月にご自宅で催された「片岡光春偲ぶ展」のお写真と資料が添えられていました。 30年前に75才で亡くなった父親の京人形師・光春さんを偲ぶ展覧会の写真と資料です。

「現代の名工」に選ばれた光春氏の「早春」など、十数点を展示された時の写真です。

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片岡氏行雄氏は、只今も京都工芸研究会員の一員としてご活躍の第一人者です。
京都上京区の京都府立鴨沂(おうき)高校出身です。
同校は百四十余年の歴史をもつ名門校で、これまでに多くの優れた日本画、伝統工芸、文系理系等著名な芸術、学問、芸能人、研究分野でも多くの逸材を輩出しています。

夏休みのお客様

猛暑続きのお盆過ぎに、嬉しい来客がありました。
小学生三人のお子さんとお母さんです。

早速、子供達に冷たい地下水で手を洗ってもらいました。
それから直ぐに、お座敷でお茶ごっこをしました。

朝の内に、お盆点ての仕度をしておきました。
山道盆に朝顔の絵が描かれた中次の棗には、抹茶をたっぷり入れておきました。
四人のお客様だったので、
お茶碗は一楽、二萩、三唐津、と八月の平茶碗「松風」です。

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鉄瓶に湯を掛けて、三人のお子さんに手解きしながら、
お茶を点ててもらいました。

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お菓子は和三盆の磯遊びと金平糖です。
金平糖は、ガラスの器に好きなように子どもさんに入れてもらいました。

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お菓子は、お取り廻しで頂いてもらいました。

素直な三人の子どもさんは興味津津。
茶筅の振り方も柔らかく、上手に出来て細い泡の薄茶が出来上がりました。

先ず、お母さんへお茶をお運びしてもらいました。
それから、交代でお抹茶を点ててもらって、運んでもらいました。
無理無く、言葉少なく、短時間で、お茶ごっこが済みました。

それから、手作りの簡単な昼食にしました。
最初に、南瓜、人参、馬鈴薯、牛乳をつかった冷たいポタージュを出しました。
次に出した鶏の手羽元の蒸し焼きが人気でした。
下拵えして玉葱をたっぷり入れて、ジュツクリ蒸し焼きにしておきました。
素麺には、いろいろな生野菜と鶏肉のトッピングをしておきました。

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お寿司ご飯をついであげようとしたら、「お腹一杯。」の声。

食後のフルーツの梨を食べた後、庭へ出た子供たちは、
とかげや蛙やかまきりに興味津津でした。

外で遊ん後も、お茶ごっこをしたがった子供達。
今度は、二服づつ自分で点ててもらいました。
御自服して、満足したようでした。

「一期一会」

三人の子どもさんと愉しく遊んだ夏の一日でした。