九月の冊子は「論語」と「俳句」

毎月、二種類の冊子を作っています。
九月の冊子ができました。

一冊は論語です。
御歳九十七歳の伊与田覺先生の「論語」の九月から、

「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。」

の中から数章を選びました。

表題は「剛毅木訥、仁に近し。(子路第十三)」としました。

もう一冊は、早口、付け足し言葉と俳句です。
先日、国立博物館で巻物を鑑賞した、俳人であり、絵師でもあった
与謝蕪村の俳句の春、夏、秋、冬の八句を入れました。

冊子を作った後で、間違いに気がつきました。

「論語」の中の、

剛毅木訥の剛毅の毅(き)の字が誤っていました。

スミマセン。

「論語読みの論語知らず。」は、こんなところに表れますね。

「論語」は、二年前に、
伊与田覺先生の直弟子だった伊勢の中山靖雄先生へ
毎月、読みあげてCD作製して送りましたものです。

ももちゃんの「子日わくがいい。」という言葉に啓発されて、
論語も二回目の学びですが、中々上手くいきません。

早口言葉や付け足し言葉は、発声や発音の練習に良く、
小さい時から馴染んでおくと役に立ちます。

何事も楽しんで繰り返して行くうちに、
面白くなり、要領が分かり楽しめます。

皆さんと一緒に愉しんでくださいませ。

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九州国立博物館で蕪村に出逢う

お盆の行事が済んだので、娘と二人で九州国立博物館に
美のワンダーランド「十五人の京絵師」展を観に行きました。

若冲、応挙、芦雪からー幻の名作を、心ゆくまで堪能できました
作品を通して、日本の歴史と文化、そして先人達の心意気に触れて、
幸せな気持ちになりました。

俳人だとばかり思っていた蕪村が、
絵師としても江戸時代の巨匠であったことを知りました。

現役時代に、子ども達と共に詠んだ与謝蕪村の俳句を思い出しながら、
蕪村が巻き紙に描いた優しい滑らかなタッチの、人柄を思わせる作品を、
子供達に見せたいと思いました。

正に、「百聞は一見に如かず。」でした。

美のワンダーランド「十五人の京絵師」展は9月2日までです。
西鉄沿線にお住まいの方は、九州国立博物館きっぷがお薦めです。

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雨上がりの百合の花

茶道師範の二人目の先生から戴いた百合の花の苗を
土手に植えていたら、今年も咲きました。

雨上がりの百合の花は輝くほどに美しく、
故人を偲びながら、

ありがとう。

と、つい言葉かけしました。

当時、稽古日には、何時も心待ちにして下さり、
お稽古よりも、先生のお話しを聴く事が多かったように思います。

先生は俳人でもあり、
床の軸と花入れ、茶花、茶道具にも、
もったいない程のものを弟子達に使われました。

なるべく本物で、手慣れる事が大切。

と話されていました。

格調高い本物だけが持つ良さを通して、茶道の精神を学びました。

雨上がりの百合の花は、
今は亡き師の姿そのもののように思われました。

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ももちゃん、ありがとう

5歳児のももちゃんは、卒園生の子どもさんです。
ももちやんが3歳の頃から親しくさせていただいています。
お母さんの時からすると、親子三代のおつきあいになります。

ことば遊びのCDや、
諺、俳句、物語の手作りの小冊子などを送るうちに、

論語がいい。

と言ったので、

論語って、何のこと?

と尋ねると、

子日わく、

とはっきり答えたので、びっくりしました。

それから論語を少しずつ書いて、
「語り継ぐ日本のことば」と合わせて送っています。

その利発さに圧倒されて、教えられる事の多い私です。

ももちゃん、どうもありがとう。

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八月、盂蘭盆準備

八月は早くからお盆の準備をいたします。

庭の草取り、窓拭き、仏器磨き、仏壇の整え等いたした後、
長い間保管していた文箱の、虫干しをしました。

中の経典を観ると、
明応七年十二月二十五日書之、
文明六年二月十七日書之、文明十七年十一月二十三日、
と手書きの御文書が有りました。

興味をもって調べてみたら、
五百年以上前の経典でありました。

中国古代ものを参考に、活版印刷で原稿に合わせて、
必要な活字を拾い、経典を作られたものと、
手書きの御文書は我が家の仏壇と共のものでした。

当時の戦国時代には、中国古代のものを参考に、
陰陽二元論説や、春夏秋冬の四象論、八卦や
六四卦論等も作られた由。

これを、自然現象、家族関係、方位、徳目等に当て、
哲学上、倫理上、政治上の説明、解釈を加えたもので、
中国の周の時代に大成されたから周易ー易経ーとなった由。

経典もその一つであろうと思いを巡らしました。

私が、今、茶道の稽古にハ卦盆を使い、
奥伝の行之行台子点前をしていることも
深い縁があることを知り、
全ては相通ずることを再認識しました。

八月のカレンダーには、マツヨイグサの花に
「命のつながりに、手を合わせて、感謝。」
と書いてありました。

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