伊勢物語

我が家の庭の「紫衣の雪」(しいのゆき)も、今が満開です。

雨に打たれると花びらが傷んでしまいますが、毎日愛でては、

「ありがとう!ありがとう!」

と言葉掛けしています。

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六月(水無月)の冊子は、燕子花(かきつばた)を詠んだ伊勢物語です。
花菖蒲と同じあやめ科のかきつばたを思い出して、過去に詠んだ平安時代の「伊勢物語」の冊子を作りました。

伊勢物語の東下りの一節に、

その沢に、かきつばた、いと、おもしろく咲きたり。
それを見て、ある人のいはく、「かきつばた、といふ五文字を、句の上に据えて、
旅の心をよめ」と言ひければ、よめる。

から衣
着つつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
旅をしぞ思ふ。

とよめりければ、皆人、乾飯の上に涙落としてほとびにけり。

平安時代の日本人の感性豊かな生き方や時代背景を、伊勢物語を通して楽しんでいます。
筆ペンで書いて小冊子を作り、それを詠むのも愉しみの一つです。

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「日本には優雅な文化があるますネ。」との言葉を思い出しました。

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ホーちゃん、どうもありがとう!

我が家の庭の竹林の前に群生するどくだみ(ジュウヤク)です。

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ドクダミは、昔から生薬煎剤(利尿、緩下薬)として利用されています。
西洋医学の薬に弱い私は、煎じて皮膚に塗布しています。

幼い頃に身体の弱かった私は、母から自然の薬草で育てられました。
その経験を元に、蓬(よもぎ)、どくだみ、ガジュツ等を活かしています。

親友のルミ子さんの愛犬「穂高」は、時折、散歩の時に草を食べて、自分の身体を整えています。
自然の薬草を使って健康管理をしているホーちゃんは、可愛い小さな知恵者です。
ワンちゃんからも学んでいます。

ホーちゃん、どうもありがとう。

我が家の庭の紫衣(しい)の雪

今年も庭の花菖蒲が咲きました。

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庭師さんが、「珍しい貴重な花なので。」

と言って植えて下さった花菖蒲です。

昨年、明治神宮御苑の菖蒲園で、娘が同じ花を見つけました。

「紫衣の雪(しいのゆき)」と言うそうです。

肥後系の優雅で上品な花菖蒲だとか。

庭師さんと、故人の想いの入った「紫衣の雪」。

大切に育てたいと思っています。

毎年、梅雨の時期に咲きます。

雨に打たれる前に、一番花は仏様へお供え致し、「花寄せ屏風」長手宗全花入。宗泰作。

に生けました。

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花入は、長手宗全(宗泰作)です。

六月の茶碗

六月の茶碗は、能楽十二曲の内「鵜飼(うかい)」です。

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面白の有様や。底にも見ゆる篝火(かがりび)に。

驚く魚を追ひ廻し。潜き上げ抄ひ上げ。隙なく魚を食ふ時は。

罪も報いも。後の世も忘れ果てて面白や。

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「鵜使は、罪業の為め地獄に随る筈であったが、僧接待の功徳に依って極楽に送られる事になった。」と告げ、法華経の徳を讃える能楽であります。

日曜日、鵜飼の平茶碗で一服しました。

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菓子は登り鮎です。

梅雨期を愉しみ元気に過す工夫をしています。

水無月の玄関床

六月の玄関床を設えました。

お軸は鳥声砕(ちょうせいくだく)。
京都建仁寺派管長、小堀泰巌老師の筆です。

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大意は、

涼しい風が賑やかな小鳥達の声を運んでくる。
生き生きとした命の歓び告げる妙境。

一双の額皿は竹と雀(唐津焼)です。

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今は亡き夫が、唐津へ単身赴任した際に、親しくしていただいたお茶の水窯に頼んで作ってくれました。

我が家の庭先の借景は竹林です。
私が陶芸品が好きだったので、作ってくれました。

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額皿の絵は雀ですが、今は時鳥の鳴き声が聞こえます。

梅雨期に入りました。
皆様、どうぞご自愛ください。