三月の薄茶器

三月の薄茶器は
桜に雉子が描かれた朱塗の棗(なつめ)です。

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棗の形は薬器(やっき)と言って、
薬の容器の形から転用したものです。

花吹雪の中に雉子(きじ)がいます

弥生(いやおい)ー草木がいよいよ生きる三月は
春の野に出て楽しむ歌があります。
百人一首の光孝天皇の歌です。

君がため
春の野に出でて
若菜つむ
わが衣手に
雪は降りつつ

あなたにさしあげようと思って、
春の野に出て若菜を摘んでいる私の袖に
まだ、雪がちらちらと降りかかってまいります。

春の七草。
芹(せり)、薺(なずな)、御形(ごぎよう)、蘩蔞(はこべら)、
仏の座(ほとけのざ)、菘(すずな)、蘿蔔(すずしろ)。

古くから正月に七草を摘んであつものにして、
食べると、邪気を払うとされています。

又、春は苦いものを食べて、
体の中の毒とされるものを出す
時期とも言われています。

日本では古から四季折々に触れ、
理に適った風流な生き方をした人々がいた事に
改めて気づかされます。

大気汚染と鶯と

今年は鶯の初音を聴くのが遅いよぅに思います。
三月七日になってから、微に一声聞こえてきました。

これまでは、自然に恵まれた所と思って安心して
暮らしてきましたが、ここ久福木でも
大気汚染が気になっています。

三池山の連山で大間山の二合目程の位置にあり、
北西南の下方には、星塚堤、長浦堤、六月堤、
庵の浦堤、辻浦堤と大きな堤が五つもあり、
昔から、地下水が豊富で空気の綺麗な所と言われていました。

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庵の浦堤です。

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長浦堤です。 対岸は久福木サン荘です。
その向こうが、九州新幹線三池トンネルになります。

今年は例年よりも大気汚染を感じてか、
2月には里におりて鳴いてくれるはずの鶯が
来ませんでした。

百人一首も仕上げの段階に入っていますが、
喉や目が気になるこの頃です。

中国から日本に飛来して来る微小粒子状物質(PM2.5)や、
黄砂、花粉情報にも注意を払う時代になりました。

季節の変わり目体調を崩しやすいので、
健康第一を心掛けたいと思っています。

先日、春陽の堤を撮りに行きましたら、
彼岸さくら、沈丁花、雪柳、ミニ水仙、
木瓜(ぼけ)などの花が一度に咲きそろい、
道ゆく人びとを慰めていました。

皆様も、どうぞご自愛くださいませ。

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久留米の木鶏クラブに参加して

昨日は久留米の
木鶏(もっけい)クラブの月例会に出席しました。
月刊「致知」の読者の会です。

人間学を学ぶ月刊誌
「致知」の読者になって、二十年以上になります。

前回の伊勢神宮の式年遷宮の前に、
当時の修養団伊勢道場長の中山靖雄先生から
贈っていただいたのがきっかけでした。

その後、八女出身の歴史小説家で、今は亡き小島直記先生の
「福沢山脈」の講座を受ける機会があり、
それが切っ掛けで、色々な方々とのご縁が深まりました。

私をここまで育てて頂きましたが、想い出の一つは、
故小島直記先生の傘寿のお祝いに
杣の里に記念碑が建立された折に、
ご夫妻と一緒に記念碑の前で撮って頂いた写真です。

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碑文には

「文字で心を洗い、心の鑿(のみ)で顔を彫る」

とあります。

二十年経った今も、初心者マークの私です。

友の優しさ不断草

百人一首のCDをパソコンで造る為に、
CDを買いに市内の家電量販店に出かけました。

帰宅してみると、
親友のルミ子さんが留守中に持って来て下さった
春野菜のふだんそうと好物のアスパラガスとブロッコリーが
台所の前に置かれていました。

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友の優しさ、細かい心遣いに感激しました。

不断草は、毎年春が来ると、母が

「初物よ。」

と言って胡麻和えを作って私達に
食べさせてくれた懐かしい野菜です。

早速、茹でて、細切り昆布と胡麻を加え、
和え物にしました。

他に風味の良い春牛蒡の煮物を添えて、
近所に住む兄と一人暮らしのお年寄りに
お福分けしました。

どちらも八十代の方ですが、
珍しいので喜ばれました。

ルミ子さんが、

「白和えも美味しいヨ。」

と教えて下さいましたが、

新しい野菜なので柔らかくてサッパリして、
胡麻和えでも美味しくいただくことができました。

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旬のものをいち早く頂く幸せ。
友の心遣いに何時も感謝、感激です。

息子家族にも新鮮な春野菜を井戸水で洗い、
お福分けしました。